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日本に木の文化があると言われる背景には日本の林業があります。茶の湯文化が築かれていたかつての時代、工芸的とも言える北山の林業が、美しい数寄屋造りを支えていた事実を知る人は少ないようです。
小さな茶室には、もてなしや対話のための「間」の文化が凝集されていたことが知られています。壁、窓、天井といった設えの要素一つひとつに意味が込められ、木の存在とそれを操る「技」が茶室空間の中で磨かれていきました。
その中でも柱・棚で構成される「床」は、「間」の文化の中心といえます。
数寄屋造りを支え続けて来た「北山杉」と、日本の木の文化を彩る「技」を掛け合わせることで、現代の「間」を創造します。
「技」の掛け合わせより、現代人のための「間」が立ち現れます。住む場所、働く場所、対話する場所、触れ合う場所、さり気なく隣り合う場所。働く時間、家族の時間、一人の時間、仲間と語らう時間・・・。日々の風景の中に、現代の「間」の文化を創り出します。
WAZA・TANA仕立ては、1/2、1/3、1/4と、どのスケールでも成立するものを目指しています。もちろんその中間のスケールも可能です。もともと数寄屋や書院が、木割りという比例体系で成り立っているため、スケールは自由に可変という特徴を持っています。縦の柱は、直径数センチの垂木から高さ5〜6mの丸太まで、幅広い寸法と多様な本数で対応可能です。
日本の作庭(例えば石庭)や床には、見る位置や座る位置を緻密に計算した設えがあります。複数の柱を配置することで、その場所にしかない「間」を生み出します。
伝統的な木組みの技には、柱同士を横に繋ぐ「貫」や、貫と柱を固定する「楔」があります。「貫」をバランス良く配置することで、柱を自由に配置することができます。
「間」の文化の中で「棚」は特別な意味を持ちます。
「見立て」られたモノ達は「棚」を介して人々にメッセージを伝えます。
「棚」をカウンターやベンチとして使うことで現代的な「間」を生み出すこともできます。
伝統的な木組みには「斗」という受け材があります。複数の貫の上にバランス良く棚を乗せるため、「斗」の技を用いています。棚同士は、かつては技の巧みさを競った「束」によって「違棚」のように固定することもできます。
- 点
- 間を仕切るとき、平面で見たときの「点」としての存在位置
- φ
- 100φ 75φ 50φと、モジュールと寸法の多様性
- 見え隠れ
- 柱が重なると1本に見える、あるいは、奥が見えなくなるなど。日本建築では、奥行を見せたり、見せなかったりすることで、ゆらぎ、うつろいを表現
- モジュールの設定
- ある面からみたら、こういう並びになるという調整をした時に、確度、45度、30度、90度、貫の長さが、基本的に3種類くらいの長さに作って幾何学的な配置モジュールになっていく、まさに、木割、尺寸の原型の「木割」
- 高さ
- 日本庭園の作庭術のひとつである石の見立てに合わせ、手前に小さく、奥に大きいものなどを配置し、借景を取り入れる原理
- 棚・斗(ます)
- 霞棚のイメージと、イサムノグチの造形美のような絶妙な均衡性。WAZA・TANAは柱が主体であり、その柱を際立たせるため、点の要素を繋ぐ面の形として、重心が採れる形状になっている。3点での支えは、絶妙なものとなり、下の「斗」の配置に合う
- 束(つか)
- 可変性を持たせた貫の確度を作る為の柱方向性と距離を決める。3つの貫が交差するときのモジュールイメージ
- 肘木(ひじき)
- 片側で、片持ち梁(キャンチレバー)のような役割
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